対人恐怖症を認知行動療法で治療する?
認知行動療法は、うつや不安、無気力感やパニック障害といった、一般的に対人恐怖症と呼ばれている様々な症状に効果的だといわれている心理療法の一つです。この認知行動療法の利点は、短期間での症状の改善が見込める点や自分が何に対して恐怖を感じているのか深層心理を知ることができる点、相手とのコミュニケーション能力が高まる点などが挙げられます。具体的には、相手からどうして不快に思われていると感じるかといった自分自身の認知の歪みを理解し、それと同時に、緊張や不安を感じる場面を実際に何度もイメージしたり、体験したりしていきながら、対人恐怖症を克服していくのです。例えば、まず自分がどのような考え方をしているかを理解します。そして、その考え方によって自分の気分や行動がどのように影響されているのかを探る作業していきます。自分の考え方からどのような結果になるのかを十分に理解することで、しっかりとした確かな根拠をもって判断できるようにする練習を行うのです。そうすることで、どのような状況にも柔軟に対処できるようになっていくでしょう。認知療法は、決して全ての物事を楽観的に捉えることができるように練習をするものではありません。最悪の結果も想定し、その上で最も効果的だと思われるような対処ができるようになることを目的としているのです。認知療法を難しく考えている人もいるようですが、最近では入門編のような本が数多く販売されていますので、一度手に取ってみるのもいいかもしれませんね。